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今回は、「さわる絵本づくりの達人」のお一人である、山本京子さんを訪ねてきました。
山本さんは「指でよむ絵本」を製作しているグループ「あじさいの会」の代表として、10年以上前より、盲学校や目の不自由な子ども達の寮や地域とのつながりを実践。その活動内容は多岐にわたり、盲目や弱視の子どもたち用の絵本を作成したり、盲学校の教材として使う、等身大のガイコツ骸骨の標本?や、くまのぷーさんの受賞盾などの作成。また市内の学校であり寮に出向いて、実際に子どもたちとのふれあいを通した活動を続けていらっしゃいます。


「指でよむ絵本」ってあまり聞かないのですが。

よくある布絵本や貼り絵とは違うんです。目が見えなかったり弱視の子どもたちが、点字だけではなく実際のふれあう感触や立体的な形などを手のひらで確かめながら、物語を楽しめるものなのです。
あまり気づかないかもしれませんが、見えないものを触るのはものすごく勇気がいるんです。ですから、初めての子は、なかなか絵本をさわろうとしないのですが、慣れてくると少しずつ楽しみながら絵本に親しんでもらっていますね。

具体的にはどういった活動をされていますか?

メンバー20名ほどで月2回絵本作りの作業をしています。学校からの依頼による絵本や教材の作成、また自分たちで選んだ絵本作りを行ったり、寮への訪問で絵本を一緒に読みながらふれあう活動を行っています。
また、活動をより知っていただくために、「指で読む絵本作り」講座を開催しています。

2004年2月〜3月の講座案内


活動の魅力はどういったことですか?
何よりメンバーの皆さんが素敵なことです!これはどこでも自慢してますが、私たちの活動は決まった事ではなく、例えば学校から急な依頼があったり、見た事もないものを創ろうって話になったり・・・。そんな時もメンバー同士で協力し合って楽しく作業ができることでしょうね。
また、学校の場合でもいわゆる教材開発や委託ではなく、そこに子どもたちの顔が見られて、自分たちの作品が生きていることがやりがいなんでしょうね。
あとは独創性の面白みでしょうか。
   
 
    
   
今回の講座でも今まで活動を知らなかった人が参加されていますが、そういった地域の中での人のつながりはありますよね。
もちろんですね。
ただ絵本をつくるところから始まっても、実際の子どもたちの様子やそこで得られる体験を大切にしていきたいですね。
作品をいくつか拝見してますが、本当にすばらしいものばかりですね。一方で専門的だったり大変な作業だと思いますが。
とことんこだわる人もいますし、長年の経験で培った技術があります。自分で言うのもおこがましいですが、私たちの作品はプロ級ですよ(笑)
素材ひとつとってもそうですね。たわしの毛を抜き取って猫のひげにしたり・・・。また、赤い羽根がないので染めて見たがうまくいかない。そこで共同募金の赤い羽根を再利用してみたりと世の中のありとあらゆる素材を利用していますね。

絵本は点字と文字がありますが、弱視の方は、文字間や行間が開きすぎても狭すぎても読みづらいそうなんです。そういった事を試行錯誤しながらやっています。
例えば小学校の教材としてがい骨を頼まれたときも、あちこちに調べてまわったり、どういった素材がいいのか東急ハンズに何度も足を運んだりととても大変です。ましてや関節ひとつとってもどうやって繋ごうか?とこから始まります。とても忙しいのですが、世の中にないものをつくる面白みとそれを必要と感じてくれる「相手」や「仲間:がいますからね。楽しいですよ。
   

牛の絵を創る場合でも、黒と白が見えなくても、素材を変えたり、触感をだすためにボンドやハケで生地に工夫を凝らしたりとまさしく職人芸。また、栄区の学校で目の不自由な子どもが転入した際に、みんなと同じ絵本を読みたいというリクエストを受けて、「お月さまってどんな味?」を「指でよむ絵本」で作ったり、作り手と受け手の関係がきちんとできている。

「私たちは、学校からの依頼に考えたり、思いめぐらしたりしながら絵本を作り上げることは、ボランティアとして本当に幸せな事だと思います。」
そんな言葉のなかには、想いがつながっている会で、人もつながりもできているからこそ、学校や地域での信用が生まれ、本当に温かい活動ができているのだなと感じました。


[インタビュー・写真:さいとう]


達人の紹介


山本京子(やまもときょうこ)

あじさいの会 代表

港南区日野4-18-26
045-843-8254
(自宅)



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